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249.民法の改正(その9)
1.今回は賃貸借契約に関する民法の改正のうち、賃借物の一部使用不能の場合の条文の改正の説明をする。 改正された条文は以下のとおりである。 民法611条(改正法)「① 賃借物の一部が滅失その他の事由により使用及び収益をすることができなくなった... -
493.相続放棄と葬儀費用
Aが死亡し、相続人は妻Bと子供C、Dです。Aはアパートを保有していますがローンもあり、BCDとしては相続放棄をしたい考えです。ところが、その手続きをする前、Aの葬儀費用をAの収入(アパートの賃料)から支出して葬儀を済ませているとのことで... -
492.推定相続人による父の財産処分
Aには長男Bと次男Cがいる。(Aの妻はすでに死亡。)Aの判断力は問題がある。Aはひとりで居住しているが、BがAのところに行ってAの預金を引き出していることが判明した。(Bの投資資金にあてるようである。)Cとしては、Bの行為をどうやって止... -
491.開店予定日を過ぎた借主の責任
テナント用にビルを建てて貸す予定にしています。契約書では開店予定日を定め、開店日から賃料が発生することとしています。もし、開店予定日を経過してもテナントが開店しないときは、貸主としてどう対応すればいいでしょうか。 1.開店をしない理由が問... -
490.借家契約の締結と新民法
2020年4月1日から新民法になり、借家契約の借主の連帯保証人(個人)は極度額の合意が必要となります。実は、2019年12月に借家契約を締結し、そのとき連帯保証人にも署名押印してもらう予定ですが、契約の期間は2020年4月1日からの2年間です。この場... -
601.家族信託と成年後見制度について
そろそろ老い支度を始めようとを考えています。家族信託(民事信託)や成年後見制度という言葉を耳にしますが、どういうものでしょうか。 家族信託や成年後見制度は、高齢者や障害者などの判断能力が十分ではなくなった人について、ご本人の意思を尊重しつ... -
247.贈与と特別受益・遺留分侵害額請求
【はじめに】 今回は適当な判例がなかったので、相続人に対する贈与について、特別受益及び遺留分侵害額請求との関係について説明したいと思う。 被相続人が相続人に対して生前贈与をすることは、世の中でしばしばなされていることであり、贈与自体は契... -
488.借地契約の面積のちがい
Aは、自分の土地をBに建物所有目的で貸しています。Bに貸したのはAの先代ですが、Aは先代から、Bに貸している土地はもらっている地代から計算している土地より多くなっていると聞いていました。 A所有になって実際に測量してみると、90坪を貸し... -
487.借家契約の更新と保証人の責任
現在、アパートを組合員が所有して入居者に貸しています。入居者の身内の人などに借主の連帯保証人になってもらっています。来年、民法が改正され施行されますが、改正後に借家契約が更新されたとき、連帯保証人に関して保証の極度額を決める必要はあるの... -
598.死因贈与の仮登記について
私(X)は、父所有のアパートとその敷地について、父から死因贈与契約についての話があったので、死因贈与契約を交わし、確定日付を取りました。このアパートと敷地についての所有権移転の登記は、いつ頃できるようになるのでしょうか。 死因贈与では、契...