2021年– date –
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262.敷金返還債務と建物の相続
【事 案】 今回紹介する実際の事案はやや複雑なので、事案を単純化して説明する。 Aは建物をⅩ社に賃貸している。 Aには子供BYZの3人がいる。 Ⅹ社の代表取締役は子供のBである。 Ⅹ社は貸主Aに対して敷金3,000万円を預託している。 Aが死亡し、建... -
520.工事途中での施主の相続
組合員Aのアパートについて、外装の塗装工事をしている途中にAが死亡してしまいました。Aの相続人は子BCDの3人ですが、BCDで協議し、そのアパートはBが相続する予定です。Aとの工事の請負契約の承継について、BCD三者を含めた承継文書を取... -
519.未成年の母の親権
組合員Aには18歳の娘さんBがいます。今回、Bが子供Cを出産しました。結婚はしていません。この場合、Cの親権者は誰でしょうか。BがCの父と結婚するとどうなるのでしょうか。 1.Bは未成年者ですので、民法833条により、Bの親権者であるAとAの... -
632.建設協力金を受け取った場合の収入計上額
私はA社から1億4千4百万円の建設協力金の支払いを受け、これを建設資金の一部として、私が所有している土地の上にビルを建設しました。このビルは、A社に20年間の契約で貸すことになっています。この建設協力金は無利息で、5年間据置き後、15年間、... -
631.共有物の分割
4年前の父の相続の際、A宅地を妹と1/2ずつ共有で相続しました。先日妹から、資金が入り用なのでA宅地を持分の割合に応じて分割して売却したい、と話がありました。分割案は以下のとおりですが、共有のA宅地を私と妹とでそれぞれ単独所有に変更する場合... -
165.特定生産緑地制度への確実な移行に向けた全国説明会①
〔事例報告Ⅰ〕JAはだのにおける取組み JA全中では12月17日、「特定生産緑地制度への確実な移行に向けた全国説明会~2021年の取組みが鍵を握る~」を、オンライン形式のライブ配信で開催した。今回はこの中から、JAはだの専務理事宮永均氏からの事例... -
36.法47条1号に関する事項(その7)-環境瑕疵2-
今回は瑕疵の種類のうち環境に関する瑕疵(環境瑕疵)の調査に活用できる資料を紹介します。 環境瑕疵を調べるには、①現時点の状態だけでなく、②将来可能性がある出来事や③過去の履歴まで確認しておく必要があります。これらは通常の調査で収集又は閲覧し... -
185.サブリース業者の紹介に注意~賃貸住宅管理法が一部施行~
1.はじめに 「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」(以下「賃貸住宅管理業法」といいます。)が2020年6月19日に公布されました。賃貸住宅管理業法は賃貸管理に関する初めての規律で、ⅰ)賃貸住宅管理業に係る登録制度、ⅱ)サブリース業者とオー... -
261.相続の放棄の撤回・取消について
【はじめに】 今回は適当な判例がなかったので、相談を受けた相続の放棄の撤回・取消について説明をしたいと思う。 説明のための家系図で、Aが今回死亡した被相続人とする。Aには妻Bと子CDがいる。また、Aの実父母はすでに死亡しており、Aの兄弟に... -
518.消費税と時効
建物をA社に貸しています。平成22年からの契約になりますが、つい最近まで月額の家賃のほかに支払ってもらっている消費税の金額が間違っていることに気付きませんでした。具体的には消費税は5パーセントから8パーセントになり現在は10パーセントになっ...