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241.民法の改正(その7)
はじめに 今回は「特別の寄与」について説明する。 今回の民法の改正では、「第9章.特別の寄与」の項目が新設された。条文としては1050 条である。 内容は、被相続人に対して無償で療養看護その他労務の提供をしたことにより、被相続人の財産の維持... -
240.民法の改正(その6)
【はじめに】 今回は相続の効力に関する改正条文の説明をする。 改正民法899 条の2「1 相続による権利の承継は、遺産の分割によるものかどうかにかかわらず、次条及び901 条の規定により算定した相続分を超える部分については、登記、登録その他の対... -
239. 民法の改正(その5)
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238 . 民法の改正(その4)
はじめに 今回は、昨年の民法改正の中のひとつである自筆証書遺言の改正、並びに遺言書の保管に関する法律の制定について説明する。 自筆証書遺言の方式の改正 自筆証書遺言については、遺言者自身が遺言書の全文を自ら作成し、遺言書に日付を記入し、署... -
237 . 共同相続と時効取得
事 案 AB夫婦にはYら5人の子供がいる。 Aは、昭和37年に死亡し、Bも平成18年に死亡している。 Aは農地(本件土地)を所有していたが、本件土地は昭和46年に区画整理の換地処分の対象となっている。 Yは換地処分がなされる前まで、本件土地... -
236 .相続分の譲渡と遺留分減殺
事案 AB夫婦には子C、X、Yがいる。 DはYの配偶者であり、ABと養子縁組をしていた。 Bは平成20年12月に死亡した。 その時点の相続人は配偶者A、子であるC、X、Y、それに養子Dの5名である。 Bの遺産分割調停において、Bの配偶者Aと、... -
235 . 民法の改正について(3)
今回は債権者代位権と債権者取消権の説明をする。 【債権者代位権について】 1.現行法について 現行法では民法423条に規定されている。その内容は、債権者が自己の債権を保全するため、債務者の権利を代位して行使できるというものである。 AがB... -
234 . 相続分の譲渡と特別受益
事 案 Aは平成元年に死亡。その時点の法定相続人は配偶者B、ABの子X1X2Yの合計4名。 平成5年、BはYに自分の相続分(Aの相続における法定相続分である2分の1)をYに譲渡(無償)。 同様にX2も自分の法定相続分(Aの相続における法定相... -
233 . 民法の改正について(その2)
今回は保証と瑕疵担保責任について説明する。 保証について A 個人が保証又は根保証をしているケース 1 保証契約については、書面が作成されなければ効力が生じないことは従前のままである。2 事業のために負担した貸金等債務を主たる債務とする保... -
232. 民法の改正について(1)
今回は民法の改正について説明する。 民法の改正は債権法の部分と相続に関する部分とがある。今回は、平成29年5月26日に成立した債権法の部分についての説明をする。 債権法の部分の改正はいろいろな部門を対象としているが、消滅時効、債権譲渡、根保...