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221.賃貸借契約の終了について
はじめに 今回は紹介に適切な判例がなかったので、賃貸借契約の終了についての説明をしたい。 JA職員などから賃貸借契約の終了についての質問を受けることがある。その質問内容を検討すると、民法や借地借家法の基礎的理解が十分でないと思われるケ... -
220.遺言書トラブルについての考察
はじめに 今回は紹介に適切な判例が見当たらなかったので、最近比較的増加している遺言書のトラブルについて述べてみたい。 遺言書については、作成されているケースが多くなっているのは事実である。マスコミや信託銀行などが相続トラブルを防止するた... -
219. 仮差押と法定地上権の成否について
事 案 争点はいろいろあるが、ここでは法定地上権の成否に関する事項を中心に説明する。 Aは甲地、乙地並びに両土地の上に位置する建物の所有者であった。 平成14年5月、ZがA所有の甲地及び建物に対して仮差押えをした。 ところが、本件建物は乙地... -
218 . 無断建物転貸借の当事者間の関係
事 案 本件建物はA所有。 AはYに対して本件建物の一部を賃貸した。内容は以下のとおり。 (1)期間は平成19年から8年間(2)使用目的はYが服飾雑貨小売業を営む。(3)賃貸対象範囲は本件建物の1階、2階の一部。 上記契約をAY間で締結したが、... -
217.犯罪行為と告知義務
事 案 (説明にあたり、事案を簡略にしている) 本件土地建物はYの所有物である。 YはXに対して平成25年の暮れから同26年はじめにかけて、本件土地建物を売却した。代金は合計で5,575万円。 Xは不動産の売買、賃貸、仲介等を業とする株式会社である。... -
216.養子縁組の効力と相続税対策
事 案 Aには長男B、長女X1、二女X2の3人の子供がいる。 長男Bには妻Cとの間に長男Yがいる。(Yは平成23年生まれ。) Aの妻は平成24年に死亡した。 Aの妻が死亡したのち、長男B、Bの妻C、BC間の子Y並びに税理士がA宅を訪問。 YをAの... -
215.共同相続された預貯金の扱い
事 案 XはAの弟の子でAと養子縁組をしている。 YはAの妹Bの子で、BはAと養子縁組をしていたが、Aより先にBは死亡し、YはBの唯一の子。 Aはその後、死亡した。 Aの遺産関係は以下のとおりである。 不動産時価約260万円 預貯金合計約4,000万... -
214.特別縁故者の財産分与について
事案 A 平成25年9月死亡。 遺産は銀行預金1億257万円。X1 Aとの縁戚関係はなく、Aが経営していた薬局のパート職員。 Aの近くに居住している。X2 Aのいとこで、Aの成年後見人。 ◆AとX1の関係 昭和54年から8年間、X1はAが... -
213.老朽化建物に対する修繕義務について
はじめに 今回は適当な裁判例がなかったので、老朽化した建物に対しての貸主の修繕義務についての説明をします。 参考事例 Aの先代は本件建物を所有し、Bに貸していた。 建物は戸建ての平屋で、トタンの屋根である。同じ様な建物が本件建物と並んで... -
212 . 駐車場賃貸借と説明義務
事案 平成25年4月、貸主Y、借主X、仲介業者Aの間で、Yの建物の地下駐車場についての賃貸借契約を締結。 同年9月にYの建物の存在している地域で集中豪雨が発生。 そのため、地下駐車場に駐車していたX所有の車両が水没した。 そのため、XからYに...