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205.定期借地権を利用した空き家活用
1. はじめに 空き家問題に対応する必要性が加速度的に高まっています。系統では賃貸アパートの空き家が心配されるところですが、今回は戸建て住宅の空き家について考えます。JA管内には一般の戸建て住宅空き家が少なからず存在し、それが地域の活力を... -
204.事業採算と投資判断の異同
1.はじめに 超低金利が続く中、比較的収益性の低い不動産事業でも採算をとることが可能(イールドギャップ)で、サラリーマンなどが不動産投資を手掛けるケースが増えています。長寿社会では年金だけで老後生活の資金を賄えないことに備える必要があるこ... -
203.30年一括借上げ型サブリースの仕組みを再考する
1. はじめに 日本で30年一括借上げ型サブリースが普及しています。地主に対して完成後のアパートを30年間一括して借上げ、その間アパートを管理して家賃の支払いを約束するとともに、アパートの企画、設計、施工も自社や関連会社で行うものです。海外で... -
202.DIY型賃貸借~需給関係の多様化に対応する~
1.はじめに 民法は賃貸借における賃貸物の修繕について、「賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う」(606条)と規定し、社会的にも賃貸人が修繕することが一般化しています。空き家問題が大きくなるにつれ、空き家の有効活用が大... -
201.相続税申告に係る最高裁判決 ~路線価方式による評価が著しく不適当と認定~
1.はじめに 相続税は納税者の申告に基づいて課税する申告税ですが、納税者が不動産の時価を適切に評価することは困難なことから、財産評価基本通達(昭和39年4月国税庁長官通達)にしたがって、市街地の宅地は路線価方式で、他の地域の宅地は固定資産税... -
200.賃貸住宅管理業の登録期限が迫っています
1.賃貸住宅管理業の登録制度(国土交通省からの通知文) 昨年12月、国土交通省より下記の通知文が発出されています。賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(令和2年法律第60号。以下「法」という。)が令和2年6月19日に公布され、賃貸住宅の管理... -
199.無接道の土地で建築確認をとる~建築基準法43条の認定と許可~
1.建築基準法の接道義務と例外規定 建築基準法(以下、「法」といいます。)は43条において、都市計画区域と準都市計画区域内の土地を建築物の敷地として利用する場合は、法が規定する道路に2m以上接していなければならないと規定しています。これを一... -
198.複利現価率と複利年金現価率を理解して資産価値を求める
1.はじめに 日本の土地所有権は永久の権利です。所有する土地を例えば青空駐車場として経営して毎年一定の純収益が得られるとすると、その土地所有権が稼ぐ将来収益は無限大になります。一方、その土地を売却する場合の価格は無限大にならず、一定の値に... -
197.二方向避難の確保
1.はじめに 大阪の都心部の雑居ビルで起きた火災は放火殺人の疑いで捜査が進められていますが、ビルで火災が発生した際の避難に社会的な関心が高まりました。火災などの災害時にはひとつの避難階段が利用できない場合でも、もうひとつの避難階段から避難... -
196.賃貸借契約の入居一時金
1.はじめに 先日NHKの放送番組の取材を受けました。「チコちゃんに叱られる」ですが、内容は礼金をなぜ支払わなければならないかという疑問を掘り下げるものです1。5歳の子供はともかく、空室がたくさんなる中で、なぜ礼金を支払う必要があるか、一般的...